彼女はまばたき一つせず、じっと見つめ続けていた。
高貴な出自ゆえの、その傲然とも思える意志の強そうな眼差しには
微塵の迷いも見られない。
そのあまりに高いプライドが初対面でかくもたやすく崩れようとは・・・。
土曜の昼とは思えない程にすいている香港ディズニーランド駅に着いた。。
先に
Disney Hollywood Hotelにチェックイン。
11時という時間にも関わらず部屋に入れて貰えた。
すぐに踵を返してシャトルバスでインパする。
出会いは想像よりも遙かに早く訪れた。
ファンタジーランドに入ってすぐ。
「Mad Hatter Teacups」の隣を歩いていると
隣をブロンドの女性が駆け抜けていった。
「?!」
呆気にとられていると、左腕を柔らかい手が掴んだ。
不意をつかれて振り返るとスラリと背の高い女性が
口元に笑みを浮かべて腕を絡ませて来る。
えっっ?仕事中に?!
あまりの驚きに声も出ない。
そして彼女にリードされるまま、15mも歩いただろうか。
足を止めた彼女はじっとこちらを見つめて右手に手を添えると
ゆっくりと腰に回させた。
彼女の横顔は誰かに似ている。
「君・・・以前に会ったことあったっけ?」
「・・・。」
質問には一切答えてくれない。
黙って彼女が指差す方を見つめる。
「ヤッ・イー・サン!」
Mission Completed
嗚呼、The Queen of Hearts・・・。
首は斬らないでね♡
ディズニーランドの情報は後日、まとめます。